
日本でも西日本を中心に患者数が増え過去10年の最多数を記録したということもあります。いずれにしても手足口病は一年中感染 する可能性はありますが、日本では7月がピークとなることが多く、これが流行の時期と考えられています。
手足口病という病気についてどのくらいご存知でしょうか。手足口病と聞いても、そんな変わった名前の病 気があるのかと思う方も多いです。手足口病の名前は主に手、足、 口に症状が出ることからつけられました。
手足口病を英語にするとHand-Foot-Mouth disease:HFMDですが直訳と同じ意味です。特に5歳までの子供、2歳以下の幼児を中心に発症する手足口病は2011年5月には中国、韓国で も流行し、中国では1歳の死亡者がでたほどに重症になったケースもある病気であなどれません。
日本でも西日本を中心に患者数が増え過去10年の最多数を記録したということもあります。いずれにしても手足口病は一年中感染 する可能性はありますが、日本では7月がピークとなることが多く、これが流行の時期と考えられています。
今のうちに手足口病の特徴、症状、緩和方法、対応法を知ることで感染を最小限に抑えるようにしておきましょう。 わが子が手足口病に感染したらとてもショックを受けますが、お子さんの友達などに感染させないようする必要もあります。
手足口病は急性のウイルス感染です。 主にコクサッキーウイルスA16型、エンテロウイルス71型によって発症する他、コクサッ キーウイルスA4型、A5型、A6型、A9型、A10型でも感染の可能性があります。
手足口病はインフルエンザなどと同じくいったん感染することで、ウイルスに対する免疫はできますが、手足口病の 原因となっているウイルスが複数あるので、ほかのタイプのウイルスによって発症する危険性があるとても厄介な病 気でもあります。
手足口病でどのタイプのウイルスでも症状は基本的に同じです。ただ手足口病は重症 になると最悪の事態になりかねません。手足口病がはやる季節に備える必要があります。特にお子様は要注意です。
インフルエンザもそうですが、流行っている時期はお子さんにマスクをつけさせたり、手洗いうがいをさせたり予防をさせますよね。手足口病もそういった予防が一番です。幼いお子さんがいる家庭では、手足口病の季節は常にその子に目を配れる人がいることが望ましいです。突然の発症に対応できる誰かがついていないと、気づいたら軽症が重症化することもあるからです。流行時期は常に大人の目が届くところにお子さんがいるようにしましょう。そして手足口病の人が近づいてきたら、お子様をその人から離すようにします。間違っても人に近づけてはいけません。症状が確定したら幼稚園などは1週間程度休ませる必要がありますし、小学生でも学校を 休ませなければなりません。
手足口病は手のひら、足のうら、口の中などに手足口病は水疱を発症します。 手足口病で発症する水疱のサイズは、2~5㎜程度の水疱性の発疹で1ヶ所だけだったり、他の部分にぽつんと発疹だったりと、お子さんの体質によって違います。
手足口病の水疱の他には、一時的な微熱だったり、軽い喉の痛みなどがあります。口の中にできた発 疹は軽い痛みを伴うこともありますが、食べ物や舌などの刺激で水疱が破れてしまい、強 い痛みになることがありますので、親御さんがきちんと気を付けておく必要があります。
一般的に手足口病の症状は、比較的に軽い状態で水疱はカサブタになることもなく、自然に治っていきます。 予後もないことが多いのですが、稀に髄膜炎や脳炎などの中枢神経系の病気や、心筋炎などの合併症を併発 することもあります。
手足口病のこういった重度の症状に対して神経質になりますが、最悪の場合、命に関わるので経過をよく観察するようにしましょう。 症状が悪化したり、高熱が長引く頭痛、嘔吐を繰り返す、視線が合わない、 呼びかけに反応しない、呼吸不全、ぐったりしている、顔色が悪かったりするのであれば、すぐに救急でもよいので病院に連れていきましょう。 手足口病は一般的な病気ですが、命取りになることもあるのです。なので、安易に考えず手足口病を疑ったらすぐに医師 に診てもらいましょう。特に幼児はしゃべれないのでかゆみや痛みを訴えることができません。
手足口病の感染経路は手足口病を患っている人の咳やくしゃみなどの飛沫感染がもっとも多いです。手足口病でできた水疱が破れたときの内容物や便の処理のときなど にウイルスが手に付着し口や眼などの粘膜から感染することもあります。これを経口、接触感染と呼びます。
手足口病は基本的に2~7日程度の潜伏期間の後に発症し、7~10日位で治ることが多数で、症状が治ってからも3 ~4週間は便や鼻水などにウイルスが排出されるので注意が必要です。あまり知られていませんが手足口病は ワクチンなどの予防薬はありません。
手足口病の治療は痒みが出た際には抗ヒスタミン薬を使用し、発熱の際には解熱薬を使用するといった症 状に合わせた対症治療が行われます。また、手足口病 の水疱が口の中にできてしまうと水疱の軽い痛みや水疱が敗れた痛みで食事がとりにくくなります。
手足口病でそのような症状の際は、刺激のない柔らかく薄味の物を与えましょう。言語でコミュニケーションが とれない乳幼児の場合、手足口病をお母さんが気付いてあげなければいけません。 子供が手足口病になると、食事面での栄養に意識が行くと思いますが、水分補給を一番に心がけましょう。また水分といっても水をただ取らせる という訳ではありません。大人もそうですが、脱水症状の時には塩分を含んだ水分が必要なので、ポカリスウェットなどの 水分を取らせるのがベストです。焦って間違っても水はお茶だけを大量に飲ませないようにしましょう。塩分が足らない状態で水分だけ 入れると拒絶反応を身体が起こし、脱水を引き起こす原因になります。
手足口病にかかりやすい5歳より下の子供は、自宅で過ごす子と乳幼児が多い一方で、幼稚園や保育園などで集団行動を取っていることも多く、遊びを通した接触が密になることが 多く、そういったことで手足口病が広がります。
お子さんが通っている幼稚園や保育園などでのトイレトレーニングが徹底されていなかったり、衛生観念が未発 達であることから手足口病の感染が一気に広がる危険性があるのです。手足口病の感染を 予防するためには、手洗いをこまめにし、タオルを共有しないことが一番です。
保護者や幼稚園、保育園の先生は便や排泄物で汚れてしまった衣服などをしっかり処理することで手足口病 の感染を防ぐことができます。手足口病は子供には起きやすい ものなのでパニックにならず冷静に対応することが大切です。
手足口病が幼稚園や保育園で発生し、感染した際に症状が悪化することがあるので、子供の様子を観察しながら落ち 着いた対処をとりましょう。ですが、悪化症状がみられたら、合併症の疑 いがあります。病院にいくなど、速やかな対応が必要です。 どうしても心配なら、早めに病院に連れていくか、電話で相談しましょう。お子さんにとってかなり辛い病気でも あるので、早急な対処を心がけが大切です。大人の辛さよりも数倍辛い、という気持ちを察してあげることが大事です。 言葉で表すことが十分にできない、という部分を察してあげましょうね。どうしても同じように言葉で理解しようと大人はしますが、 それができないのです。
乳幼児に多い病気とされている手足口病ですが、大人でも感染することがあります。 大人にも手足口病にはこれといった治療薬が存在 しません。大人の手足口病の場合、夏風邪を引いてしまったと同様に に時間の経過と共に自然に治っていくので、手足口病の症状が治るまで自宅で安静にする必要があります。
手足口病は特に治療薬がないので、発症した際には解熱剤、痒みがひどいのであれば痒み止め という風な症状に応じての薬を使用する必要があります。これ以外にも、手足口病に対して数種類の漢方薬を使用することもあり、 症状に適したものが処方されることがあります。症状がどのくらいひどいのかに よって処置の仕方も変わってきますので、他のお子様と違う処置だからとあせらないようにする ことも必要です。
手足口病によって発疹した口内炎の治療は、イソジンなど農外薬、口内炎用の軟膏、食べ物で痛みを感じ るのであれば、冷たい物を食べて感覚を麻痺させて食事をする方法が有効です。そう めんなどさっぱりとしていて、あまり噛まずとも食べれるものが手足口病を患っているときには有効 です。
手足口病による手のかゆみには市販のかゆみ止め、水疱には市販の軟膏で、市販の解熱、鎮痛 剤を使用して大人は発熱を下げなければいけません。手 足口病の症状を和らげる効果のある漢方薬は、桂麻各半湯、桔梗湯、葛根湯、越婢加朮湯、 板藍根、天津感冒片、涼解楽などがあります。手足口病は夏に特に流行します。 ですので、特に気を付けた夏にしっかりとした対策をとって行く必要があるのです。 ここでご紹介した手足口病の知識を参考にお子さんの体を守りましょう。